夏トン観てきました!(2回)
2回目はスタッフトークショー付き上映会にも行ってきました!
前情報無しで観てめっちゃ好きなやつでした!
映画みた次の日に原作も買って読み終わり済。
※小説版のほうのネタバレも含みますのでご注意下さい。
【ストーリー】
◼︎花城あんずとの出会い
香崎駅で雨に濡れたみかけない女子。
カオルが珍しいなとみてたら、
あんずに「何みてるの気持ち悪いね」と言われ、
カオルは引くどころか傘貸そうかと言い、
あんずの親はいない発言に
「それはいいね」
あんずも予想外の答えになんやかんやビニール傘を借りる。
《感想》
「それはいいね」このセリフに私自身も意表を疲れた感じ。
ここは「あっごめん」みたいな感じだと思いきや
「それはいいね」。すでにヤバさが滲み出てる。
このセリフで主人公のイメージが少し変わる。
出会いとしてはかなり印象に残るシーン。
そしてシカぶつかるのは当たり前田舎感すごいわかる。
◼︎転校生とグーパン右ストレート
後日、カオルのクラスに転校生が来た。
花城あんず登場。
しかも席につく流れで、塔野カオルに
ビニール傘明日返すから的な感じで話しかけて、
色々クラス内で噂が。
花城あんずはかなりの最初バリアをお持ちで、
転校最初の挨拶無し、会話しない、一緒にご飯食べない(ゼリー食べた)
とツンケンな態度。
初日からの態度にクラスの女子川崎さんが取り囲んで
読んでるマンガを取り上げ地面にポイ。
あんず「ケンカ売ってる?」からの顔面ストレートパンチ。
《感想》
ベターな転校生からの
初日からインパクトしか残してない
花城あんず。強い。
序盤から主人公とヒロインのクセが強い!
◼︎ウラシマトンネル発見
塔野カオルは帰宅後、部屋でゆっくりしてたら
1Fで父親が酔っ払って晩飯をぶちまけ叫ぶ。
カオルにも暴力を振りカオルは家を飛び出す。
線路のところきて線路上を歩いていると、
急にきた電車を避けるように横の坂を転がり落ち、
そのまま進むと見知らぬトンネル(洞窟)を発見。
明かりが見えたのでそのままトンネルに進む。
そこには紅葉にプリズムが混じったような木の通り道。
そこには死んだはずの妹のサンダル、死んだはずのインコのキィを見つける。
怖くなってとっさに引き返すカオル。
トンネルから出てもサンダルとインコはそのまま。
さらに家に帰ると心配した父親から1週間も
家に帰っていなかったと伝えられる。
《感想》
トンネルのところの水溜り普通にサンダルで歩いて行くのすごい。
なんなら次の時には普通の靴で行ってたし。
というか暗いトンネルに行く胆力がすごい。
同級生に「生きてる」あんずに「生きてる」と
返信してるの少し面白い。
◼︎共同戦線(調査)
次の日久しぶりの登校。
放課後、帰りにもう一度ウラシマトンネルに向かう
塔野カオル。少し進んだ時に後ろからつけていた
花城あんずに声をかけられ、慌ててとの外に連れ出す。
ウラシマトンネルの説明をして
お互いの欲しいものを手に入れるために
共同戦線を張る。
そこからウラシマトンネルに特性について調査。
過ぎる時間、どこから断絶されるのか、メールは送れるのか、
出口はあるのか、地元の伝説などあるのか等。
《感想》
なんかもう青春しておる。
これは友人に付き合ってるいわれても仕方ない。
◼︎デート1(水族館)
花城あんずに誘われて水族館デート 。
その中で塔野カオルの家庭事情などの話に。
そこで塔野カオルの欲しいものが判明。
それは昔亡くなった妹のカレン。
カレンはカオルを喜ばせようとカブトムシを
取るため木に登ったが
落ちてしまい亡くなったと回想が入る。
《感想》
覚悟ガン決まり系主人公というか、
現実から逃げようととしている
自殺願望系主人公な感じか。
◼︎3連休の調査
動きやすい格好でウラシマトンネル前に集まった2人。
3連休を使っていけるところまで行く予定。
スタートと同時にダッシュ。
ある程度行ったところに漫画の原稿が。
慌てて拾うあんず。
時間が迫り、あんずに戻ろうとと言うが
拾い切るまで戻らないと言うあんず。
仕方なくカオルも拾うのを手伝い、
予定よりかなり時間オーバーでトンネルを脱出。
すでに4日目の朝になっていた。
雨も降っていたため一旦あんずの家に退避して
あんずの欲しいものについて話をする。
あんずのおじいちゃんは売れない漫画家で
世の中に何も残せなかった。
あんずも漫画家になるために努力してたが、
自分の力に自信が持てず絶対的な才能が欲しいとのこと。
出版社に出そうとしていた原稿も直前で自信が無くなり、
家に置きっぱなし。それをカオルが読み面白いと評価。
嬉しがるあんず。
《感想》
3連休を100秒足らずで消化してしまうの、
すごく恐ろしさ感じる。が
お互いに欲しいもののために、
何かから逃れるために若さゆえを感じた。
黒髪ロングで押し倒しシーン良き。
あと嬉しがるあんず可愛すぎる。
◼︎デート2(夏祭り)
あんずを夏祭りに誘い、祭りを楽しみながら花火を2人でみていた。
8/2に次の突入。欲しいものを手に入れるまで突き進む
ラストダイブを決行すると伝える。
8/2は妹カレンの命日。
《感想》
浴衣あんず凄い美人さん。
そして花火が綺麗な夏の終わりを感じさせる良いシーン。
◼︎報告(編集がつく)
家に帰ると父親が知らない女性と飲んでいて、
「新しい母親になる方」とのこと。
あまりのことに嘔吐してしまい、
怒鳴られ自室の部屋に駆け込む。
あんずからメールが来てカフェで待ち合わせ。
あんずがダメ元で原稿を出版社に送ってみたところ、
編集がつくことが決まった。
それにより、トンネルに突入するのに迷いが生じ始めていた。
帰りの香崎駅でうつむいているあんずを元気付けようと、
出会った時のことを再現ものまねし始めた。
2人は笑って少しあんずも元気になり8/2を迎える。
《感想》
ゲーム筐体付きのテーブル懐かしい。
地元のにもこんな感じの喫茶店あったなぁと懐かしむ。
カオルのとりあえず食べて元気だそ。
は流石だと思った。
最初の出会ったシーンの再現。
めっちゃ良い。あれから共同戦線を張って、
仲良くなってからの再現。
2人の距離が縮まっているのが凄くわかる。
◼︎ウラシマトンネル突入(8/2)
深夜1人でウラシマトンネルに向かうカオル。
あんずとのメールを全て削除しトンネル入る。
道中であんず宛に最後のメールをして携帯電話は捨て、
さらに奥へと進む。
あんずは朝方カオルの家についてカオルは既に
先にトンネルに行ってしまったと気づく。
慌ててトンネルに向かいトンネルについた当たりで
カオルからのメールを受信する。
内容はあんずは残るべきで進み続けて漫画を描いてほしい。
ウラシマトンネルは失くしたものをみつけることしかできないから、
あんずの欲しいもの(才能)は手に入らないとのこと。
あんずはカオルに置いていったことに対する怒りのメールを何通も送る。
その頃カオルは17時間分もウラシマトンネルを進み、
自宅の玄関をみつける。
開けると家には妹のカレンがいた。
《感想》
カオルが1人で突入することは予想はしてたけど
やはり悲しいー。あんずがかわいそう。
なんか切なすぎる。
◼︎エンディング(13年後)
カレンと幸せな時間を過ごしていたが
ふと鏡に今の自分の姿が映る。
そして道中で捨てたはずの携帯電話がテーブルにあり、
メールを受信する。慌てて確認するカオル。
それは削除したはずのあんずとのメール。
さらにトンネル突入後にあんずが送った怒りのメール。
そこからさらに、「高校を卒業した」「成人した」「連載が決まった」などの
現世の時間がドンドン進んでいるのを知らせ、
あんずが何年もカオルを忘れていないことを知らせるメール。
そこでカオルは自分が消えてカレンと一緒ならという考えに対して、
もう1人会いたい人がいるという想いに
真に向き合えてトンネルの出口(入口)へ向かう。
「いってらっしゃい」とカレンは兄を見送り、
出口に向かって走り始めた。
途中、あんずに対してメールを送るが、
その拍子につまづいてしまい転んで意識を失う。
あんずは久しぶりに香崎駅に来ており、
借りたままのサビたビニール傘を持って
駅で1人泣いていた。
そこにカオルからのメールを受信。
慌ててウラシマトンネルに向かうあんず。
「大好きだ」
カオルは目が覚めるとあんずがいた。
2人は再会し想いを伝え合いキスをしてトンネルを後にした。
それは短いキスだったがとても長いキスだった。
あの日の8/2から13年の月日が経ち、季節は秋を迎えていた。
雨が降り始めたのであんずが持っていたビニール傘を開いた。
《感想》
捨てた携帯電話が戻ってきて
メールも戻ってきて
さらにあんずの現世の報告メールが次々ときて
時間が一気に進んでるのが分かるシーンで
ゾワってきた。(会えなくなる恐怖感)
同時にあんずの想いの強さを感じ取れて、
カオルもようやく素直になれて
ハッピーエンドで終わって本当に良かった。
【キャラ】
◼︎塔野カオル
主人公。最初覚悟ガン決まり系主人公かと思ったが、
あまりの家庭環境から現実逃避。いわゆる自殺して
もう逃げ出したいという気持ちが強くて
かなり冷めていた感じだった。
それが花城あんずと出会い、
最後の最後にようやく想いに気づけて
本当に良かった。
◼︎花城あんず
正直凄く好き。
黒髪ロングの若干のツンデレ。
というか心を閉ざしている感じ。
ただ勢いというか行動力とかはかなりあり
心を許した相手には意外と活発な感じ。
あんずがというよりは演出的なところで
全体を通してとにかくあざとい。もうなんか良い。
押し倒されて「どいてくれる」からのメールで
「塔野君てちょっとエッチだよね」とか
逆に押し倒して黒髪ロングが垂れてるところとか、
漫画褒めてもらってじたばた嬉しそうにしてるところとか、
水族館とか夏祭り気合入れてくるところとかもう凄い。
あと最初のイジメシーンどうなるのかなと思ったら
予想通りグーパンだったけど
まじでグーパンだとは…(しかも初めて)
小説版だとグーパンどころか強面男子を
ボールペンでめった刺しにしたりともはや狂犬で
笑ったw。
◼︎塔野の父
見ていて辛い。
とはいえ現実にもいるだろうな父親。
カオルがトンネルに進む覚悟を決めるには
十分過ぎる家庭環境だわ。
トンネル無かったらカオル自殺してたかしれない。
◼︎塔野カレン
快活で可愛い妹。
カオルとも仲良しで幸せな時期だったのが
凄い伝わる。
【設定】
映画は色々とアレンジが入っていますが、
物語をより楽しむための設定など記載。
◼︎血筋
塔野父とカオルは血が繋がっていない。
不倫した母と別の男の子供→カオル
塔野父と母の子供→カレン
そのため家庭崩壊後、父のカオルへの当たりが強くなった。
母については夏祭りの会場で知らない男と
幸せそうに歩いているシーンもあったりします。(小説版)
◼︎カレンの死
劇場版はカオルがケンカして出かけている最中に
木から転落して死亡。
小説ではカブトムシを取るために
カオルが肩を貸してカレンを木に登らせて、
その場でカレンが落ちて死んでしまった。
◼︎川崎さんの更生(小説版)
あんずに殴られて不登校になった川崎さん。
川崎家にカオルとあんずで夏休みの課題を届けに訪問し、
案の定言い争いになりつつも、悩む川崎に対し
あんずが「結局さ、何が正しいかなんて誰にも分かんないだから、
自分で選んだ道を全力で駆け抜けるしかないんだよ」と諭し、
川崎さんは次の登校日にはメガネ+黒髪に染めてスカートも校則準拠で投稿。
そこから花城あんずと川崎さんが仲良くなって行った。
◼︎ウラシマトンネルの時間
1秒=40分
1分=40時間
1時間=100日
1日=6年半
◼︎ウラシマトンネルの叶える力
失くしたものを取り戻せる
トンネル自体は悪意も意思もない。
足を踏み入れた者が失くしたものを、
自動的に投影するだけ。
矛盾が発生した場合はより強い想いが優先される。
◼︎カオルがウラシマトンネルで取り戻したもの
・現実に向き合う力
・誰かを愛する資格
カオルはカレンの事故で罪悪感から悩み贖罪のような形で
自分は幸せになるべきではないと思って生きてきた。
その過程で失くした上記2つをカレンから諭され
取り戻することができた。(小説版)
◼︎トンネル内でカレンを連れて行けなかった理由
「現実に向き合う力」を取り戻し、
カレンの死を受け入れたため。
◼︎漫画家花城あんずの家
漫画家になってからも香崎にアパートを借りて
そこで漫画を描いていた。
カオルが戻ってきてからは2人で東京に引越した。
◼︎最後のウラシマトンネルの時間経過
カオルがトンネル内にいた合計時間は
47時間56分で13年45日(劇場版では13年と102日)
カオルは17歳から30歳(戸籍上)
あんずは25歳から30歳(戸籍上)
◼︎劇場版特典の後日談
新宿で映画をみていた2人。
新宿駅南口から家のある郊外の最寄駅に電車で移動。
その後、帰り道でウラシマトンネルを噂する
女子高生グループをみつけ、2人で後を追う。
路地や用水路などを進んだがそこには小さいトンネルがあった。
潜るとすぐにカーブになっており直ぐ出口。
トンネルを抜けると自分たちの街を
一望するいい景色の場所に出た。
◼︎ウラシマトンネルとは(考察)
ウラシマトンネルの情報はネットにも図書館に情報がなく、
後日談含めて学生グループの噂起因で塔野カオルが発見している。
塔野カオルは罪悪感から「現実に向き合う力」を失くしていたため、
ウラシマトンネルが出現したと思われる。
小説版では最後塔野、岩城、加賀、川崎でウラシマトンネルに行ったが
そこにはコンクリの壁があるだけだった。
これはカオル含め皆現実に向き合う力を持ったためと思われる。
後日談でもウラシマトンネルではなく普通のトンネルだったのは上記理由から。
ウラシマトンネルは悪意も意思もなく、
巷で噂を流させ、現実から逃げようとしている人に対して、
現れるある種装置のような現象。
そしてトンネルは足を踏み入れた者が失くしたものを、
自動的に投影する。取り戻させる。
設定的には「いなくなれ、群青」の階段島に
近いところがあるかも。
作成者の話は一切分からないが、
ウラシマトンネルという名称から
ウラシマ効果を意識した名前になっている。
ウラシマトンネル自体の噂も装置の現象の一部と考えれば
ウラシマ効果という名称から未知の技術で
重力や高速移動で発生するウラシマ効果を再現した装置。
目的は不明だが現実逃避からの自殺などを防ぐためなど
色々考えられるが結局わからん…。
【最後に】
時代設定が少し昔なので色々懐かしいものが登場して
私には刺さりすぎる。
ガラケーでの短文メールやりとり、
MDウォークマン、
ゲーム筐体テーブル等
特にガラケーメールでのやり取りが
青春時代思い出してもうダメや。
クライマックスでは映画インターステラーのような
時間経過の恐怖をより身近な1番会いたい人からの
メールで直接知っていく過程が凄い恐い。
一瞬でも判断間違ったら世界が変わって
会いたい人にも会えなくなる恐怖は
凄く感じれた。
と同時にあんずの長年カオルを好きで居続ける想いの強さも
感じ取れるギミックになっていて
もうこの辺情緒グチャグチャですよ。
個人的にはここがこの作品の1番のポイントだとは思う。
そして全体的にとても綺麗で不純物があまり無く
作品全体が短いながらもとてもまとまっていると感じた。
もちろんエモさを感じる鉄板な部分とかこれでもかと
入っているんだけど、綺麗に仕上がっていると感じる。
・出会いのシーンのあんずの親がいないことへの
「それはいいね」などのやり取り(シカ含む)
・転校生あんず、初日にグーパン。
・共同戦線というなの王道ボーイミーツガール感。
・押し倒し、押し倒されるシーンの黒髪ロングの表現。
・夏祭りの浴衣からの花火シーン。
・2回目の香崎駅の再現シーン。
・3回目の香崎駅のあんず号泣シーン
・再開後のトンネル内での短くてとても長いキス。(10秒で6時間のキス)
・長年借りていたビニール傘を最後開いて雨を2人で凌ぐシーン。
どれももうなんか鉄板な感じでザ青春みたいな
恥ずかしい感じもありつつなんだけど、
綺麗で心に染みる感じのシーンやセリフが
多くて凄く良かった。
カオルとあんずの若さからくる青さというか
不器用さ的なところもあって、
より学生時代の懐かしさを感じれたかもしれない。
2022年の夏アニメ映画で1番好きかも。
原作(小説版)も読みまして、
映画と設定やシーンが結構異なっています。
より川崎さんの話が盛り込まれていたり、
カレンのことが多く描かれていたり、
加賀がさらにいいやつだったり、
狂犬花城あんずだったりと
色々と面白い場面が多く一気に読んでしまった。
(4時間くらい)
映画も小説もどちらも凄く面白くて切なくて
傑作だと思いました!
[16回]
PR