忍者ブログ
このブログはビーキョウの日常をたんたんと語ったものです。 過度な期待はしないで下さい。
2025 . 02
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 映画、『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』を
    連続で観てきました!
    私は僕愛→君愛の順番です。
    ※小説も買っているため小説はそのうち君愛→僕愛で
     読もうかと思います。



    【ストーリー】
    ■僕愛
    (1) 両親の離婚(分岐#1)
    両親の離婚により
    「母親についていく」「父親についていく」の大きな分岐
    ここで僕愛(母側)、君愛(父側)で
    大きく物語りが分かれていく。
    僕愛では母親を選択(主人公:高橋暦)

    (2) おじいちゃんの死(パラレルシフト#1)
    祖父(母親側)が亡くなります。
    そこでパラレルシフトをして祖父の生きている平行世界(君愛世界)に
    プチ移動をして再会してから戻ってくる。
    目覚めた平行世界では虚質科学研究所のカプセル内で
    黒髪ロングの美少女がいて謎が深まる・・・。
    後に君愛ヒロインの「佐藤栞」と判明する。

    (3) 和音との出会い
    高校で瀧川和音と出会い、いきなり彼女だった発言から
    IP端末で85ずれた世界からきたという(自称だったわけだが)
    実は和音が一方的に高橋暦をライバル視して
    イタズラを仕掛けたという流れ。

    (4) 和音との結婚(パラレルシフト#2)
    大学で付き合って、同じ虚質科学研究所に就職して
    そしてプロポーズをして結婚して子供もできてと
    幸せな人生を歩んでいる。
    (君愛を見た後だとわかるのだが、プロポーズのとき
    一瞬タイムシフトが起きており、アクアマリンの指輪を
    あげた相手は君愛世界の和音だったようだ)

    (5) 平行世界の和音(分岐#2)
    そんなあるとき、イベントに家族3人で来ていたときに
    刃物を振り回す男に襲われる。
    暦のタックルにより3人とも無事だった。
    がここで大きな一つの分岐。

    その後、和音が息子にべったりで
    精神的に参っているような描写かと思いきや、
    平行世界の上記の事件で息子を亡くした世界の
    和音の虚質がパラレルシフトしていた。
    正確にはオプショナルシフト(任意の平行世界移動)

    僕愛世界の暦/息子に諭され、
    平行世界の和音は自分の世界に帰る。

    (6) 老後とエンディング
    息子も結婚し、孫もできて
    すっかりおじいちゃんおばあちゃんになった
    暦と和音。

    暦のスケジュールに知らない予定が登録されている
    「8/17 10:00 昭和通りの交差点」
    気になる暦は実際に行ってみる。
    そこには黒髪ロングの少女が交差点の
    横断歩道の途中にいて声をかける。

    少女の手を取ると
    少女は消えシフト値を示す
    IP端末がERRORとなる。

    その後、薬を落として苦しそうにする暦に
    親切なお婆さんが助けてくれる。
    暦はお婆さんに感謝をしつつ会話の中で
    「幸せですか」の問いに「幸せだと」言ってくれた。
    最後は「名前を名乗るほどのものではありませんから」
    と親切なお婆さんは言ってその場を後にした。

    ※1 ERRORとなったのは君愛世界の暦が
    タイムシフトによって僕愛世界の暦の
    虚質に流れ込んだため。

    ※2 スケジュールは君愛世界から
    パラレルシフトしてきた和音が
    手紙で僕愛世界の和音に託して、
    こっそりと暦が寝ている最中に設定した。

    ※3 最後の助けてくれたおばあちゃんは
    佐藤栞が僕愛世界で幸せに人生を送った姿。


    ■君愛
    (1) 両親の離婚(分岐#1)
    両親の離婚により
    「母親についていく」「父親についていく」の大きな分岐
    ここで僕愛(母側)、君愛(父側)で
    大きく物語りが分かれていく。
    君愛世界では父親を選択(主人公:日高暦)

    (2) ユノ(犬)の死と佐藤栞との出会い(パラレルシフト#1)
    犬のユノが亡くなります。
    虚質科学研究所で泣いている暦ところに
    佐藤栞が現れて、パラレルシフトのできる設備のところに
    一緒に侵入して暦にカプセルに入ってシフトを促す。
    パラレルシフトをしてユノが生きている平行世界(僕愛世界)に
    プチ移動をして再会してから戻ってくる。

    (3) 佐藤栞の虚質素子核分裂症
    佐藤栞は研究所の所長(母親)の娘であり、
    親がどちらも研究所では働いていることもあり、
    次第に仲良くなっていく。
    高校生の時、暦の父親と栞の母親が
    再婚することになった。
    兄弟になると結婚できないと思っていた
    暦と栞は逃げ出す。
    しかし逃避行もうまくはいかず
    最後の逃げ場として平行世界に行こうとする。
    研究所に侵入し、二人でカプセルに入り
    パラレルシフトを実行。
    暦は直ぐに戻ってきたが、
    栞は戻ってこない。
    それどころか肉体が脳死状態となった。
    栞はパラレルシフトした平行世界で
    交通事故に会い亡くなったのだ。
    亡くなる瞬間にパラレルシフトから
    戻るのが重なり虚質が取り残され、
    交差点の幽霊となった。

    (4) 佐藤栞の死
    幽霊となった栞をなんとか助けるために
    高校卒業後、大学には行かずに
    直ぐに虚質科学研究所に就職。
    猛勉強して研究所に就職。
    徐々に研究成果を出す暦に
    訃報が届く。
    脳死状態の栞が亡くなった。(肉体の死)


    (5) 瀧川和音との出会い
    虚質科学研究所に瀧川和音という
    新しい方が入ってきた。
    暦の共同研究者になるようだ。
    実は同じ高校のクラスメイト。
    (すっかり暦は忘れていたが)

    佐藤栞を助けるために研究費の
    横領などをしていたため暦は
    共同研究者などいらない言ったが、
    最終的に和音にすべてを話し、
    タイムシフトを実現させ栞が事故で
    死なないようにして助ける話をする。
    栞が事故に遭わない世界、不可避の事象半径外の
    世界を選択することになる。
    それは暦と栞が出合わない世界だった。(僕愛世界)
    和音もタイムシフトを研究することを条件に
    黙っておいてくれることになった。


    (6) タイムシフト理論の完成
    研究所で悩んでいる暦のところに
    和音も出勤してギネスビールを持ってきた。
    ギネスビールをグラスに注ぐと泡が
    上から下に沈む現象ギネスカスケードをきっかけに、
    暦はひらめき、タイムシフト理論を机上とはいえ完成させた。

    現状の暦と栞は昔パラレルシフトをした影響で虚質もつれになり、
    暦がシフトすれば栞も一緒にシフトする関係となっていた。
    そのため実験で暦自体が様々な平行世界にパラレルシフトしても
    必ず交差点には栞の虚質がいた。

    栞をタイムシフトさせるためには
    もつれ状態になっている暦自身を
    タイムシフトすれば一緒に栞もシフトできる。
    しかしタイムシフトはパラレルシフトとは別で、
    虚質(意識)の交換ではなく、
    溶け込む感じで同化となる。
    つまり君愛世界の暦と栞の虚質は
    過去の暦と栞に同化して現状の人格と呼べるものは
    消えるような形になるだろうとのこと。
    そして君愛世界の暦の肉体は虚質素子核分裂症と
    同じような症状となり死を迎える。
    それに和音は怒っていたが、意思が堅い暦を尊重して
    実験に協力することを誓う。

    (7)老後のタイムシフトとエンディング
    すっかり時は過ぎ、暦と和音は
    おじいちゃん、おばあちゃんになっていた。
    二人とも独身で子供いない。
    ただ共同研究者として迷惑をかけないように
    死期の近い老人になるまでタイムシフト実験を
    待っていた。
    和音の協力の元、タイムシフト実験を実施。
    暦の肉体から虚質だけが栞の虚質をつれて
    過去に戻る。
    そしてお互いが出会わない世界(僕愛世界)に
    二人は旅立つ。



    【キャラ】
    ■僕愛
    ・高橋暦
    一人称は「僕」。母親側を選択した暦。
    育ちの良さからかおとなしめの性格。
    和音と出会い老後まで幸せな世界を生きる。
    がそれは分岐の一つ。
    度重なるパラレルシフトで自信が愛している
    和音は一体誰なんだろうと思う切ない
    気持ちがあったもののすべての君を愛すると誓う。

    ・瀧川和音
    メガネっ娘のポニーテール。
    自分より成績優秀な高橋暦をライバル視していたが、
    次第に仲良くなっていった。
    ツンデレという訳ではないが、
    暦の告白に4回もノーを出しつつも
    一緒にいようとする姿が可愛らしい女性。
    老後まで暦と幸せな家庭を築いていた。

    ■君愛
    ・日高暦
    一人称は「俺」。父親側を選択した暦。
    研究所で知り合った佐藤栞と小さい頃から仲良く育つ。
    一人称から違うように父親の生活感なのか
    結構やんちゃ感がある育ち方をしている。
    愛した佐藤栞が自分のせいで幽霊になってしまったことに
    責任を感じ、昔約束した「栞が困っていたら。必ず俺が助ける」
    との約束を糧に栞を助けるために狂気とも言えるほどに、
    自分自身と人生を費やす。

    ・佐藤栞
    黒髪ロングで白いワンピースを愛用する女の子。
    虚質科学研究所の所長(母親)の娘。
    離婚した父親と再開したとき、
    「無償の愛を捧げられる人」になりなさいと言われ、
    人助けをするようになる。
    幽霊になっても笑顔を絶やさず、
    歳をとっていく暦を最後まで
    「暦くん」といっていた。

    ・瀧川和音
    こちらでも暦をライバル視していた。
    一緒にタイムシフトを研究する共同研究者とのしての
    見え方が多いが内心では愛していたとのこと。
    好きな人を他の女性の元に送り出す、
    しかも好きな人を殺してまで
    とても献身的で暦同様にある種の狂気に身を
    置いた和音だった。



    【用語】
    ■パラレルシフト
    平行世界に移動すること。
    移動は虚質のみであり意識だけ移動となる。

    ■IP端末
    自分がパラレルシフト状況を観測するための機器。
    0を元の世界として基準にして、
    数値が高いほど遠い選択肢の
    パラレルワールドにいる。

    ■タイムシフト
    世界を泡と見立て、ギネスカスケードのように
    過去に戻るためのシフト

    ■ギネスカスケード
    ・ビールの泡が下に沈んでいく現象。
    泡の浮力よりも、ビールの粘性に負けて
    泡が降りていく。

    ■不可避の事象半径
    事象引力から逃れることができない範囲。
    平行世界における運命のような存在。
    (死んだ人はどの世界でも死ぬような事象の範囲)

    ■虚質素子核分裂症
    パラレルシフトの瞬間にシフト先の体が死亡した場合、
    行き場を亡くした虚質が元の体に戻れなくなる現象。
    元の肉体は脳死状態になる。



    【感想】
    ■僕愛
    青春ものに少しのSF要素かと思ったらがっつりSF!
    全然予想していませんでしたが平行世界と
    虚質(意識)の話がメイン。
    設定が難しいがこの世界の
    基本をしっかり説明してくれる。
    和音が終始いいキャラをしていて、
    振り回される高橋暦をみていて青春感が
    溢れていましたね。
    さらにプロポーズ、結婚、子供、孫、
    老後と幸せな人生を歩んでいるのですが、
    パラレルシフトによる彼女は誰なんだろうという
    哀愁が終始まとわりつくという不思議な映画でした。
    学生時代の出会いの時点で嘘ではありましたが
    「瀧川さん」「和音」でどっちの瀧川和音なんだろうと
    疑心暗鬼が仄めかされていてそれが終盤まで残るという。

    子供が死んでしまった平行世界の和音は
    中々衝撃でしたね。急に身近な人が変わったと思うと
    恐怖もありつつも、彼女も近いしいところにいた
    和音だと思うとなんともやりきれない感じです。

    エンディングは暦が佐藤栞との待ち合わせの約束果たし、
    幸せになった佐藤栞(お婆さん)との出会いで
    一つのハッピーエンドとなった形ですね。

    ■君愛
    黒髪ロングヒロイン好きの私は
    君愛のPVをみてこの映画を観ることを決めてました。
    (ちょろい)

    動機はさておき、観ると本当にがっつりSFで
    元々SFが好きな人種だったので、
    一気にこの作品が好きになりましたね。

    僕愛→君愛で観たのですが、
    僕愛のかけていた部分が君愛で補完されて
    答え合わせをしつつも
    日高暦の栞への強い想いに圧倒されましたね。

    君愛世界は暦も和音もとてもつらそうで、
    最後まで戦い抜くという意思の元人生を送っていて
    僕愛の幸せな日常に潜む影とは違う、
    全力で影に、不条理に挑む映画で
    熱いものを感じました。
    エンターテイメント的にはこちらが
    主流になるのでしょう。

    小説という媒体において、
    読み手を楽しませるという意味では
    僕愛→君愛で、
    映画や物語としてエンターテイメントとしては
    君愛→僕愛なのだと感じました。

    佐藤栞ちゃん薄幸の美少女すぎて辛い。



    【最後に】
    私はISBNコードの登録順(発刊の順番)で
    僕愛→君愛の順番で映画を観ましたが
    僕愛時点だと謎な黒髪ロング少女。
    それが君愛をみるとしっかり理解できる。
    抜けていたパーツが埋まっていく感じ。

    多分ストーリー的には君愛→僕愛のほうが
    感動物語として筋が通るのだと思う。
    (君愛のエンディング後に僕愛側に虚質が溶け合う流れからも)

    けれど、どちらの世界の暦がメインという訳ではなく。
    僕愛は僕愛、君愛は君愛でそれぞれの人生を
    しっかりと全うしていて単純な恋愛映画というより、
    人生と選択の大切さを改めて感じ取れる映画で
    とても良かったです。


    タイトルについてですが暦の一人称が
    僕愛世界(高橋暦):「僕」
    君愛世界(日高暦):「俺」
    なので以下のようになる。
    『僕が愛したすべての君へ』
     →僕(高橋暦)が愛したすべての君(和音)へ
    『君を愛したひとりの僕へ』
     →君(和音)を愛したひとりの僕(高橋暦)へ

    君愛のタイトルは、日高暦が高橋暦に対して、
    佐藤栞を救ってほしいという願いがタイトルに
    なっていることがわかりますね。
    この切実な願いが映画見終わったあとだと
    余計に泣けますね。


    映画自体は絵も綺麗だし、
    主題歌もよくて、
    なにより内容が引き込まれるというか
    油断している置いてかれるので
    すごく楽しみながら観れました。

    この作品を作って世に出してくれた
    作者様、関係者の皆様には
    本当に感謝です。

    拍手[5回]

    PR
    琥珀の秋、0秒の旅読み終わりましたー。
    電車でニヤニヤしながら読んでたので、
    近くにいた人ごめんなさい。



    【感想】
    函館、青函トンネル、仙台、福島、那須高原、宇都宮、東京
    時間たっぷり(止まっているが)とはいえ
    徒歩で完走したの凄い。若い。
    時間が止まった世界でのお話でしたが、
    設定が細かくできていて、
    よくこんな細かく設定詰められたなぁ
    感心しながら読んでおりました。
    また私は北海道出身なので函館の話とか
    井熊さんの方言とかもアクセントになり
    より楽しく読めましたね。

    麦野家に代々伝わる時止め能力なのかもしれないが、
    今回は井熊さんも一緒に止まった世界に入門と
    イレギュラーな感じだったのかもですね。
    井熊さんは空条承太郎だったのかも。

    2人で旅をしながら喧嘩したりお互いの話をしたり、
    徐々に打ち解けていって、
    井熊さんが熱を出して看病されてからの
    デレっぷり!いやデレてるというか
    一気に仲が縮まった感じがとても良いですね。
    那須高原の温泉街のところとかも
    ニヤニヤな感じですよ。

    全体を通して止まった世界での旅の難しさとか
    凄く細かいところまで表現されていて
    読んでて面白かったですね。
    雨のトンネルができるところとか
    映像にすると良さそう。

    最後記憶をなくした麦野に会いに
    しっかり記憶を保っている井熊さんのが来て、
    記憶を無くしていることに絶望しながら帰ろうと
    したところに「井熊さん!」です。
    良き。
    記憶を無くして覚えていないはずなのに
    名前を読んだりする設定良いですよね。
    この2人は旅をしてせっかくここまで仲良くなったのだから、
    未来に向けて一緒に頑張っていってほしいと願います。



    【キャラ】
    ◼︎麦野カヤト
    話すの苦手というよりは、人に触れられない体質からの
    ネガティブ思考が強い少年。
    根は真面目で罪悪感、倫理観しっかり持ってて偉い!

    ◼︎井熊あきら
    不良少女っぽい一匹狼さん。
    基本ポジティブ思考と思いきや強がってる感が
    前面に漏れ出てる少女。
    看病されてからのデレ具合が凄い。
    まぁ下手したら死んでたかもだし、
    麦野がしっかりフォローできてたし、
    惚れはじめるのもわかる気はする。



    【最後に】
    函館で時間が止まって、「今回は函館が舞台か」
    と読んでたらまさか「東京」までいくとは。
    スケールが大きくて、高速道路歩くの便利だなとか
    時間が止まってる設定を活かした場面が多くて
    新鮮な感じで面白かったです。
    大きい展開はなかったけど、
    旅の大変さとか苦労とか
    麦野と井熊さんのやり取りとか
    安定して楽しかった印象ですね!

    ◼︎その他
    八目迷さん原作の
    「夏へのトンネル、さよならの出口」のアニメ映画。
    6回もみちゃった。

    拍手[0回]

    もっと生きたい(Yoshi)
    リアル鬼ごっこ(山田悠介)
    @ベイビーメール(山田悠介)
    親指さがし(山田悠介)
    あそこの席(山田悠介)
    パズル(山田悠介)
    ×ゲーム(山田悠介)
    Aコース(山田悠介)
    Dコース(山田悠介)
    スイッチを押すとき(山田悠介)
    ふたり(唐沢寿明)
    走れ!T高バスケット部(松崎洋)
    蹴りたい背中(綿矢りさ)
    四日間の奇蹟(浅倉卓弥)
    ルーンの子供たち(ジョン・ミンヒ)
    物語シリーズ(西尾維新)
    明日葉-Files(本田透)
    人類は衰退しました(田中ロミオ)
    ビブリア古書堂の事件手帖(三上延)
    天久鷹央の推理カルテ(知念実希人)
    ホーンテッドキャンパス(櫛木理宇)
    珈琲店タレーランの事件簿(岡崎琢磨)
    紫色のクオリア(うえお久光)
    ヴィークルエンド(うえお久光)
    ゼーガペイン
    ブレイブルー
    あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
    ロボット・イン・ザ・ガーデン(デボラ・インストール)
    いなくなれ群青(河野裕)
    閻魔堂沙羅の推理奇譚(木元哉多)
    星の王子さま(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)
    女神様の料理帖(相内藍)
    君の膵臓をたべたい(住野よる)
    君の名は(新海誠)
    天気の子(新海誠)
    HelloWorld(野﨑まど)
    バブル(虚淵玄)
    氷菓(米澤穂信)
    夏へのトンネル、さよならの出口(八目迷)
    かがみの孤城(辻村深月)

    拍手[0回]

    かがみの孤城読み終わりました!
    (2018年本屋大賞取った時に買って最近ようやく読んだ)

    映画の感想はこちら
    https://bkyo.blog.shinobi.jp/Entry/405/



    【感想】
    皆境遇が辛い!
    こころちゃんの学校いじめの描写とか
    読んでて生々しくてダメージ負う!
    大人の描写も多くて、理解のある良い人と
    理解できない良い人など
    色々な方が登場してそこも
    やけに生々しく感じましたね。

    お城では
    学校が同じ、時代が違うなど
    徐々にコミュニケーションが進んで
    判明してくる重要な情報。
    心を開けない7人なのでコミュ力不足というか、
    不登校なので仕方ないのかもだが、
    かなり時間が掛かった印象。
    そこが面白いポイントなのかもだが、
    自分が孤城に行ったらデリカシーなさ過ぎて
    直ぐに聞いちゃいそう…
    最新ゲームのくだりとか結構な
    アンジャッシュ感あるよね。

    オオカミがリオンのお姉ちゃん。
    お姉ちゃんが7匹の子ヤギが好きなことなどは
    終盤の情報だったけど、そっちかぁーと感心した。
    作者の思惑通り「赤ずきん」で考えてしまった。
    いやフェイクは分からんて。というかそもそも
    7匹の子ヤギの話がうろ覚えすぎる。懐かしい。
    最後までかがみの孤城とオオカミさんの正体に
    触れられないのかなぁと思ったが、
    そこもしっかり伏線回収していて
    スッキリした。

    時代の違う7人が現世で繋がっていくところいいよね。
    スバルがゲームつくってマサムネと繋がったり、
    フウカにウレシノが告白したり、
    喜多嶋先生(アキちゃん)が、
    こころ、マサムネ、ウレシノに会ったり、
    最後こころとリオンが会ったりと
    エピローグ部分が楽しかった。

    全体的に展開重視ではなく、
    1人1人深ぼってキャラの内面を前面に
    打ち出しつつエンドに持っていった作品と感じた。
    各キャラの本名なども上手いこと隠しつつ
    しっかりキャラ自体も立ってて、
    バランスが良いなぁと思った。
    ミステリー小説のような読み方も
    出来そうな作品だった。



    【キャラ】
    ◼︎こころ(2006年:安西こころ)
    もう辛い。読んでて辛い。
    女子同士のいじめというのはこういうものなのか…
    私は男子で何にも考えてない感じの学生生活だったので
    いじめの実態というかそういう直に触れていなかった部分を
    見せつけられたと感じでしたね。
    城の皆んなや、喜多嶋先生、お母さん、東条さんの力もあり
    徐々に前向きになっていくこころちゃん。
    時間はかかったけどしっかり進むことができて良かった。

    ◼︎スバル(1985年:長久昴)
    マサムネと仲の良いスバル君。
    途中で髪をそめて陽キャ感が出てきたけど、
    根がいいやつなのが伝わるの良いよね。
    ハリーポッターのロンみたいというこころの
    第一印象だったが最初だけだったかね。

    ◼︎アキ(1992年:井上晶子)
    問題児。
    というか境遇だけなら多分1番辛いかも
    しれないので仕方ないのかも。
    学校にも家にも逃げ場がなくて、
    かなり心が擦れてしまっている。
    本人自体はハキハキしてリーダーシップもあって
    コミュ力もあるんだけど、
    どこかで食い違った時に素直になれないというか
    正解にたどり着けない感じの子。
    義理父とかの話で、苗字変わりそうだなと思って、
    喜多嶋先生がアキちゃんなのは予想しやすかった。
    アキちゃんが「晶子」と名乗っていれば時代設定バレしそうなところを
    「アキ」で通してくるとは。

    ◼︎リオン(2006年:水守里音)
    イケメンスポーツマン。
    というか1人だけハワイ留学で学校行きつつ
    他の皆んなと違うこととか、
    オオカミさまへの伏線だったとは…
    お姉ちゃんとの繋がりもあって
    裏の主人子でしたね。
    速い段階で7匹の子ヤギやオオカミさまが姉かもという
    核心に近いところを把握していたけど、
    皆に共有しなかったのは、
    少しでも長く城に居たかったからなのかなぁ。

    ◼︎マサムネ(2013年:政宗青澄)
    ホラ吹きゲーマー。
    なんかザ・現代っ子ってイメージ。
    少しとっつきづらい感じもしつつ、
    なんやかんや優しかったり
    なんか憎めないキャラ。
    (ウレシノに「遊ぶか?」「お疲れ」言うシーンとか)
    個人的には7人の中で1番好きかもしれん。

    ◼︎フウカ(2020年:長谷川風歌)
    ピアノウーマン。
    親のプレッシャーが凄い。
    でも現代でもこういう家庭あるだろうなぁと感じる。
    ウレシノに告白まんざらでもないのが意外だった。

    ◼︎ウレシノ(2026年:嬉野遙)
    恋愛全力勢。
    というか好きになりすぎやw
    こころも言っていたが
    これははぶかれるの分かる。
    一度痛い目にをみてからは分別が少しついて
    でもしっかりとフウカには告白して、
    ブレないけど成長してるなと思ったキャラ。

    ◼︎オオカミさま
    一貫して少女っぽくない言葉使いだったと感じる。
    役割としての演技だったのかなぁ。
    リオンの姉と判明してもそこは変わらず、
    物語を演じ切った。内心いつまで鍵見つけないのか、
    いつまでコミュニケーション取らないのかとか
    かなりドギマギしてそうやね。
    リオン的にはそれを良しとしてるから
    オオカミさま的にも良かったのかもしれないが。



    【最後に】
    久しぶりにハードカバーで540ページも読みました。
    本屋大賞を取っただけあってボリュームも展開も伏線も
    凄く面白かった。
    1点気になったのは語り部のこころちゃんが
    少しオドオドしている性格からなのか
    句読点「、」が多く感じたかな。

    2022年12月には劇場アニメ映画もやるので観に行く予定です。
    この内容を果たして映像化どういう風にやるんだろうと
    楽しみですね。前後編に別れるくらいのボリューム感だし
    内面や境遇は語りきれなそうだし果たして。

    拍手[0回]

    夏トン観てきました!(2回)
    2回目はスタッフトークショー付き上映会にも行ってきました!
    前情報無しで観てめっちゃ好きなやつでした!
    映画みた次の日に原作も買って読み終わり済。
    ※小説版のほうのネタバレも含みますのでご注意下さい。



    【ストーリー】
    ◼︎花城あんずとの出会い
    香崎駅で雨に濡れたみかけない女子。
    カオルが珍しいなとみてたら、
    あんずに「何みてるの気持ち悪いね」と言われ、
    カオルは引くどころか傘貸そうかと言い、
    あんずの親はいない発言に
    「それはいいね」
    あんずも予想外の答えになんやかんやビニール傘を借りる。

    《感想》
    「それはいいね」このセリフに私自身も意表を疲れた感じ。
    ここは「あっごめん」みたいな感じだと思いきや
    「それはいいね」。すでにヤバさが滲み出てる。
    このセリフで主人公のイメージが少し変わる。
    出会いとしてはかなり印象に残るシーン。
    そしてシカぶつかるのは当たり前田舎感すごいわかる。

    ◼︎転校生とグーパン右ストレート
    後日、カオルのクラスに転校生が来た。
    花城あんず登場。
    しかも席につく流れで、塔野カオルに
    ビニール傘明日返すから的な感じで話しかけて、
    色々クラス内で噂が。
    花城あんずはかなりの最初バリアをお持ちで、
    転校最初の挨拶無し、会話しない、一緒にご飯食べない(ゼリー食べた)
    とツンケンな態度。
    初日からの態度にクラスの女子川崎さんが取り囲んで
    読んでるマンガを取り上げ地面にポイ。
    あんず「ケンカ売ってる?」からの顔面ストレートパンチ。

    《感想》
    ベターな転校生からの
    初日からインパクトしか残してない
    花城あんず。強い。
    序盤から主人公とヒロインのクセが強い!

    ◼︎ウラシマトンネル発見
    塔野カオルは帰宅後、部屋でゆっくりしてたら
    1Fで父親が酔っ払って晩飯をぶちまけ叫ぶ。
    カオルにも暴力を振りカオルは家を飛び出す。
    線路のところきて線路上を歩いていると、
    急にきた電車を避けるように横の坂を転がり落ち、
    そのまま進むと見知らぬトンネル(洞窟)を発見。
    明かりが見えたのでそのままトンネルに進む。
    そこには紅葉にプリズムが混じったような木の通り道。
    そこには死んだはずの妹のサンダル、死んだはずのインコのキィを見つける。
    怖くなってとっさに引き返すカオル。
    トンネルから出てもサンダルとインコはそのまま。
    さらに家に帰ると心配した父親から1週間も
    家に帰っていなかったと伝えられる。

    《感想》
    トンネルのところの水溜り普通にサンダルで歩いて行くのすごい。
    なんなら次の時には普通の靴で行ってたし。
    というか暗いトンネルに行く胆力がすごい。
    同級生に「生きてる」あんずに「生きてる」と
    返信してるの少し面白い。

    ◼︎共同戦線(調査)
    次の日久しぶりの登校。
    放課後、帰りにもう一度ウラシマトンネルに向かう
    塔野カオル。少し進んだ時に後ろからつけていた
    花城あんずに声をかけられ、慌ててとの外に連れ出す。
    ウラシマトンネルの説明をして
    お互いの欲しいものを手に入れるために
    共同戦線を張る。
    そこからウラシマトンネルに特性について調査。
    過ぎる時間、どこから断絶されるのか、メールは送れるのか、
    出口はあるのか、地元の伝説などあるのか等。

    《感想》
    なんかもう青春しておる。
    これは友人に付き合ってるいわれても仕方ない。

    ◼︎デート1(水族館)
    花城あんずに誘われて水族館デート 。
    その中で塔野カオルの家庭事情などの話に。
    そこで塔野カオルの欲しいものが判明。
    それは昔亡くなった妹のカレン。
    カレンはカオルを喜ばせようとカブトムシを
    取るため木に登ったが
    落ちてしまい亡くなったと回想が入る。

    《感想》
    覚悟ガン決まり系主人公というか、
    現実から逃げようととしている
    自殺願望系主人公な感じか。

    ◼︎3連休の調査
    動きやすい格好でウラシマトンネル前に集まった2人。
    3連休を使っていけるところまで行く予定。
    スタートと同時にダッシュ。
    ある程度行ったところに漫画の原稿が。
    慌てて拾うあんず。
    時間が迫り、あんずに戻ろうとと言うが
    拾い切るまで戻らないと言うあんず。
    仕方なくカオルも拾うのを手伝い、
    予定よりかなり時間オーバーでトンネルを脱出。
    すでに4日目の朝になっていた。
    雨も降っていたため一旦あんずの家に退避して
    あんずの欲しいものについて話をする。
    あんずのおじいちゃんは売れない漫画家で
    世の中に何も残せなかった。
    あんずも漫画家になるために努力してたが、
    自分の力に自信が持てず絶対的な才能が欲しいとのこと。
    出版社に出そうとしていた原稿も直前で自信が無くなり、
    家に置きっぱなし。それをカオルが読み面白いと評価。
    嬉しがるあんず。

    《感想》
    3連休を100秒足らずで消化してしまうの、
    すごく恐ろしさ感じる。が
    お互いに欲しいもののために、
    何かから逃れるために若さゆえを感じた。
    黒髪ロングで押し倒しシーン良き。
    あと嬉しがるあんず可愛すぎる。

    ◼︎デート2(夏祭り)
    あんずを夏祭りに誘い、祭りを楽しみながら花火を2人でみていた。
    8/2に次の突入。欲しいものを手に入れるまで突き進む
    ラストダイブを決行すると伝える。
    8/2は妹カレンの命日。

    《感想》
    浴衣あんず凄い美人さん。
    そして花火が綺麗な夏の終わりを感じさせる良いシーン。

    ◼︎報告(編集がつく)
    家に帰ると父親が知らない女性と飲んでいて、
    「新しい母親になる方」とのこと。
    あまりのことに嘔吐してしまい、
    怒鳴られ自室の部屋に駆け込む。
    あんずからメールが来てカフェで待ち合わせ。
    あんずがダメ元で原稿を出版社に送ってみたところ、
    編集がつくことが決まった。
    それにより、トンネルに突入するのに迷いが生じ始めていた。
    帰りの香崎駅でうつむいているあんずを元気付けようと、
    出会った時のことを再現ものまねし始めた。
    2人は笑って少しあんずも元気になり8/2を迎える。

    《感想》
    ゲーム筐体付きのテーブル懐かしい。
    地元のにもこんな感じの喫茶店あったなぁと懐かしむ。
    カオルのとりあえず食べて元気だそ。
    は流石だと思った。
    最初の出会ったシーンの再現。
    めっちゃ良い。あれから共同戦線を張って、
    仲良くなってからの再現。
    2人の距離が縮まっているのが凄くわかる。

    ◼︎ウラシマトンネル突入(8/2)
    深夜1人でウラシマトンネルに向かうカオル。
    あんずとのメールを全て削除しトンネル入る。
    道中であんず宛に最後のメールをして携帯電話は捨て、
    さらに奥へと進む。
    あんずは朝方カオルの家についてカオルは既に
    先にトンネルに行ってしまったと気づく。
    慌ててトンネルに向かいトンネルについた当たりで
    カオルからのメールを受信する。
    内容はあんずは残るべきで進み続けて漫画を描いてほしい。
    ウラシマトンネルは失くしたものをみつけることしかできないから、
    あんずの欲しいもの(才能)は手に入らないとのこと。
    あんずはカオルに置いていったことに対する怒りのメールを何通も送る。
    その頃カオルは17時間分もウラシマトンネルを進み、
    自宅の玄関をみつける。
    開けると家には妹のカレンがいた。

    《感想》
    カオルが1人で突入することは予想はしてたけど
    やはり悲しいー。あんずがかわいそう。
    なんか切なすぎる。

    ◼︎エンディング(13年後)
    カレンと幸せな時間を過ごしていたが
    ふと鏡に今の自分の姿が映る。
    そして道中で捨てたはずの携帯電話がテーブルにあり、
    メールを受信する。慌てて確認するカオル。
    それは削除したはずのあんずとのメール。
    さらにトンネル突入後にあんずが送った怒りのメール。
    そこからさらに、「高校を卒業した」「成人した」「連載が決まった」などの
    現世の時間がドンドン進んでいるのを知らせ、
    あんずが何年もカオルを忘れていないことを知らせるメール。
    そこでカオルは自分が消えてカレンと一緒ならという考えに対して、
    もう1人会いたい人がいるという想いに
    真に向き合えてトンネルの出口(入口)へ向かう。
    「いってらっしゃい」とカレンは兄を見送り、
    出口に向かって走り始めた。
    途中、あんずに対してメールを送るが、
    その拍子につまづいてしまい転んで意識を失う。

    あんずは久しぶりに香崎駅に来ており、
    借りたままのサビたビニール傘を持って
    駅で1人泣いていた。
    そこにカオルからのメールを受信。
    慌ててウラシマトンネルに向かうあんず。
    「大好きだ」
    カオルは目が覚めるとあんずがいた。
    2人は再会し想いを伝え合いキスをしてトンネルを後にした。
    それは短いキスだったがとても長いキスだった。
    あの日の8/2から13年の月日が経ち、季節は秋を迎えていた。
    雨が降り始めたのであんずが持っていたビニール傘を開いた。

    《感想》
    捨てた携帯電話が戻ってきて
    メールも戻ってきて
    さらにあんずの現世の報告メールが次々ときて
    時間が一気に進んでるのが分かるシーンで
    ゾワってきた。(会えなくなる恐怖感)
    同時にあんずの想いの強さを感じ取れて、
    カオルもようやく素直になれて
    ハッピーエンドで終わって本当に良かった。



    【キャラ】
    ◼︎塔野カオル
    主人公。最初覚悟ガン決まり系主人公かと思ったが、
    あまりの家庭環境から現実逃避。いわゆる自殺して
    もう逃げ出したいという気持ちが強くて
    かなり冷めていた感じだった。
    それが花城あんずと出会い、
    最後の最後にようやく想いに気づけて
    本当に良かった。

    ◼︎花城あんず
    正直凄く好き。
    黒髪ロングの若干のツンデレ。
    というか心を閉ざしている感じ。
    ただ勢いというか行動力とかはかなりあり
    心を許した相手には意外と活発な感じ。
    あんずがというよりは演出的なところで
    全体を通してとにかくあざとい。もうなんか良い。
    押し倒されて「どいてくれる」からのメールで
    「塔野君てちょっとエッチだよね」とか
    逆に押し倒して黒髪ロングが垂れてるところとか、
    漫画褒めてもらってじたばた嬉しそうにしてるところとか、
    水族館とか夏祭り気合入れてくるところとかもう凄い。
    あと最初のイジメシーンどうなるのかなと思ったら
    予想通りグーパンだったけど
    まじでグーパンだとは…(しかも初めて)
    小説版だとグーパンどころか強面男子を
    ボールペンでめった刺しにしたりともはや狂犬で
    笑ったw。

    ◼︎塔野の父
    見ていて辛い。
    とはいえ現実にもいるだろうな父親。
    カオルがトンネルに進む覚悟を決めるには
    十分過ぎる家庭環境だわ。
    トンネル無かったらカオル自殺してたかしれない。

    ◼︎塔野カレン
    快活で可愛い妹。
    カオルとも仲良しで幸せな時期だったのが
    凄い伝わる。



    【設定】
    映画は色々とアレンジが入っていますが、
    物語をより楽しむための設定など記載。

    ◼︎血筋
    塔野父とカオルは血が繋がっていない。
    不倫した母と別の男の子供→カオル
    塔野父と母の子供→カレン
    そのため家庭崩壊後、父のカオルへの当たりが強くなった。
    母については夏祭りの会場で知らない男と
    幸せそうに歩いているシーンもあったりします。(小説版)

    ◼︎カレンの死
    劇場版はカオルがケンカして出かけている最中に
    木から転落して死亡。
    小説ではカブトムシを取るために
    カオルが肩を貸してカレンを木に登らせて、
    その場でカレンが落ちて死んでしまった。

    ◼︎川崎さんの更生(小説版)
    あんずに殴られて不登校になった川崎さん。
    川崎家にカオルとあんずで夏休みの課題を届けに訪問し、
    案の定言い争いになりつつも、悩む川崎に対し
    あんずが「結局さ、何が正しいかなんて誰にも分かんないだから、
    自分で選んだ道を全力で駆け抜けるしかないんだよ」と諭し、
    川崎さんは次の登校日にはメガネ+黒髪に染めてスカートも校則準拠で投稿。
    そこから花城あんずと川崎さんが仲良くなって行った。

    ◼︎ウラシマトンネルの時間
    1秒=40分
    1分=40時間
    1時間=100日
    1日=6年半

    ◼︎ウラシマトンネルの叶える力
    失くしたものを取り戻せる
    トンネル自体は悪意も意思もない。
    足を踏み入れた者が失くしたものを、
    自動的に投影するだけ。
    矛盾が発生した場合はより強い想いが優先される。

    ◼︎カオルがウラシマトンネルで取り戻したもの
    ・現実に向き合う力
    ・誰かを愛する資格
    カオルはカレンの事故で罪悪感から悩み贖罪のような形で
    自分は幸せになるべきではないと思って生きてきた。
    その過程で失くした上記2つをカレンから諭され
    取り戻することができた。(小説版)

    ◼︎トンネル内でカレンを連れて行けなかった理由
    「現実に向き合う力」を取り戻し、
    カレンの死を受け入れたため。

    ◼︎漫画家花城あんずの家
    漫画家になってからも香崎にアパートを借りて
    そこで漫画を描いていた。
    カオルが戻ってきてからは2人で東京に引越した。

    ◼︎最後のウラシマトンネルの時間経過
    カオルがトンネル内にいた合計時間は
    47時間56分で13年45日(劇場版では13年と102日)
    カオルは17歳から30歳(戸籍上)
    あんずは25歳から30歳(戸籍上)

    ◼︎劇場版特典の後日談
    新宿で映画をみていた2人。
    新宿駅南口から家のある郊外の最寄駅に電車で移動。
    その後、帰り道でウラシマトンネルを噂する
    女子高生グループをみつけ、2人で後を追う。
    路地や用水路などを進んだがそこには小さいトンネルがあった。
    潜るとすぐにカーブになっており直ぐ出口。
    トンネルを抜けると自分たちの街を
    一望するいい景色の場所に出た。

    ◼︎ウラシマトンネルとは(考察)
    ウラシマトンネルの情報はネットにも図書館に情報がなく、
    後日談含めて学生グループの噂起因で塔野カオルが発見している。
    塔野カオルは罪悪感から「現実に向き合う力」を失くしていたため、
    ウラシマトンネルが出現したと思われる。
    小説版では最後塔野、岩城、加賀、川崎でウラシマトンネルに行ったが
    そこにはコンクリの壁があるだけだった。
    これはカオル含め皆現実に向き合う力を持ったためと思われる。
    後日談でもウラシマトンネルではなく普通のトンネルだったのは上記理由から。

    ウラシマトンネルは悪意も意思もなく、
    巷で噂を流させ、現実から逃げようとしている人に対して、
    現れるある種装置のような現象。
    そしてトンネルは足を踏み入れた者が失くしたものを、
    自動的に投影する。取り戻させる。
    設定的には「いなくなれ、群青」の階段島に
    近いところがあるかも。

    作成者の話は一切分からないが、
    ウラシマトンネルという名称から
    ウラシマ効果を意識した名前になっている。
    ウラシマトンネル自体の噂も装置の現象の一部と考えれば
    ウラシマ効果という名称から未知の技術で
    重力や高速移動で発生するウラシマ効果を再現した装置。
    目的は不明だが現実逃避からの自殺などを防ぐためなど
    色々考えられるが結局わからん…。



    【最後に】
    時代設定が少し昔なので色々懐かしいものが登場して
    私には刺さりすぎる。
    ガラケーでの短文メールやりとり、
    MDウォークマン、
    ゲーム筐体テーブル等
    特にガラケーメールでのやり取りが
    青春時代思い出してもうダメや。

    クライマックスでは映画インターステラーのような
    時間経過の恐怖をより身近な1番会いたい人からの
    メールで直接知っていく過程が凄い恐い。
    一瞬でも判断間違ったら世界が変わって
    会いたい人にも会えなくなる恐怖は
    凄く感じれた。
    と同時にあんずの長年カオルを好きで居続ける想いの強さも
    感じ取れるギミックになっていて
    もうこの辺情緒グチャグチャですよ。
    個人的にはここがこの作品の1番のポイントだとは思う。

    そして全体的にとても綺麗で不純物があまり無く
    作品全体が短いながらもとてもまとまっていると感じた。
    もちろんエモさを感じる鉄板な部分とかこれでもかと
    入っているんだけど、綺麗に仕上がっていると感じる。

    ・出会いのシーンのあんずの親がいないことへの
    「それはいいね」などのやり取り(シカ含む)
    ・転校生あんず、初日にグーパン。
    ・共同戦線というなの王道ボーイミーツガール感。
    ・押し倒し、押し倒されるシーンの黒髪ロングの表現。
    ・夏祭りの浴衣からの花火シーン。
    ・2回目の香崎駅の再現シーン。
    ・3回目の香崎駅のあんず号泣シーン
    ・再開後のトンネル内での短くてとても長いキス。(10秒で6時間のキス)
    ・長年借りていたビニール傘を最後開いて雨を2人で凌ぐシーン。

    どれももうなんか鉄板な感じでザ青春みたいな
    恥ずかしい感じもありつつなんだけど、
    綺麗で心に染みる感じのシーンやセリフが
    多くて凄く良かった。

    カオルとあんずの若さからくる青さというか
    不器用さ的なところもあって、
    より学生時代の懐かしさを感じれたかもしれない。
    2022年の夏アニメ映画で1番好きかも。

    原作(小説版)も読みまして、
    映画と設定やシーンが結構異なっています。
    より川崎さんの話が盛り込まれていたり、
    カレンのことが多く描かれていたり、
    加賀がさらにいいやつだったり、
    狂犬花城あんずだったりと
    色々と面白い場面が多く一気に読んでしまった。
    (4時間くらい)

    映画も小説もどちらも凄く面白くて切なくて
    傑作だと思いました!

    拍手[17回]

    前のページ 次のページ
    Copyright © ビーキョウの日々 All Rights Reserved
    Powered by ニンジャブログ  Designed by ピンキー・ローン・ピッグ
    忍者ブログ / [PR]